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「…何よこれ。男梅タブレット?」
「おお。なんだか社長が食ってたから袋ごと奪っ…貰ってきた。食ってみる?」
「いらない。酸っぱそうだし」
「あーそーかそーかいおりんはすっぱいのだめかーまーそりゃー果汁100%ジュースなんて甘いもんなー」
「なっ…! ば、馬鹿にしないでよ! 食べられるわよそのくらい!」
「いやー馬鹿になんてしてないよーただいおりんは食べられないんでしょ酸っぱいのは」
「食べられるって言ってるでしょ!? いいわ、私がその袋の中身全部食べられたらジュース買ってきなさいよ」
「おーいいとも。いくらでも買ってきてやるよ」
「ダースでね」
「箱!? 重くないそれ!?」
「馬鹿にはいい薬でしょ。じゃあ食べるから貸しなさいそれ」
「あ、前もって言っとくけど残り結構多い…! あー!! ザーッといったザーッと!! んでごりごり食ってらっしゃる!」
「…ごくん」
「飲んだっ…!!」
「…んーっ!! んんーーっ!!」
「わーっ、そんないっぺんに飲み込もうとするからだっ! ほらお茶! 背中摩った方がいいのか!?」



では本日の超蛇足は「夢のバトン」です。
・コンセプト:

「アイドルの活動を通して、765プロ以外の人間は何を思うのか?」

・聞いてたBGM: Bump of chicken 「才悩人応援歌」

・内容について

コンセプトを達成するために、阿久を「アイドルと直接の関係を持たないキャラクター」として設定。
が、もちろんここにはペテンがあって、アイドルと関係のないキャラクターと一言で言ってしまうと正に
「キャラクターは何でも良かった」になってしまいます。
要するに阿久はアイドルを見て自分の夢に向かって進むわけですが、
阿久のポジションに立つ人物はそれこそサッカー選手でも学生でも何でもいいわけです。
しかし、あくまで『アイドルマスター』SSと銘打つ以上、
『アイドルと直接の関係はないがある程度近い距離からアイドルを見れる立場』として
阿久を芸能カメラマンとしました。

※全然関係ないですがこのSS、元は『悪徳記者VS敏腕記者』みたいなものを考えたときのスピンアウトで、
阿久(あく)という名前はそれが元になってます。

阿久は最初、自分の夢を見失っています。
これはもちろんそういう設定でないとコンセプトが生きてこないからで、
そんな阿久が夢を叶えている春香を見たらどうなるかなあと。
ご都合主義もいい感じに、最後には阿久も自分の夢に向かって走り出すわけですが、
このあたりは結局のところ読後感さっぱりSSとしてとらえていただければ幸いです。

結局のところ、この世の中で自分の好きな事をやりたいだけやっている人などそうはいません。
夢は夢、現実は現実と割り切って生活をするのが普通だし、ある種当たり前といわざるを得ない世の中です。
作中、阿久はそのことをなんとなく感じて芸3編集部にいたわけですが、
しかし『頑張れば手の届くところに夢を達成するためのフィールドがある』という点では確かに阿久も勝ち組なのです。
つまり、『天海春香』というアイドルの存在は――現実的にそうであるように――
阿久という一般人の背中をほんの少し押したに過ぎず、
阿久は背中をほんの少し押された事で芸1という夢のカタチを手に入れたに過ぎないのです。
その意味では、このSSをスレに乗っけたときにコメントが付いたように確かに阿久もスーパーマンと言えましょう。

結局、春香が阿久の背中を意図せずとも押した事でコンセプトは達成される事になるのですが、
翻ってみればそれはつまりライブ会場にいたン万人にも同じ事が言えたはずで、
その他大勢と阿久を最終的に区別したのはなんだったのかというと、
やはり阿久がなんともいえない顔をしたプロデューサーの顔を見た事だと思うのです。

ここで阿久は残酷な真理を目にする事になります。『時間は限られているのだ』という事です。
実は『天海春香といえばたった1年で~』の件ですが、765プロデュースの事をあまり知らなかった阿久が
『765プロデュース事務所の所属アイドルは活動期間が僅か1年』という事をその時知っていたかは疑問です。
ここにご都合主義のペテンがもう一つあって、阿久はプロデューサーの微妙な表情から
『きっともうすぐアイドルの活動は停止してしまうのだろう』と気付くのです。
そこで、『本当に僅かな時間で夢を叶え果たそうとしているあいつらに比べ、俺の夢はまだ始まってすらいない』
という阿久の心理が阿久を慣れ親しんだ芸3から夢をかなえるためのフィールドである芸1への転籍を決意させるのです。
阿久のどうしようもないヘタレ感はここから生まれました。

ヘタレが根性キメて世の中が回るなら多分犯罪とか起きてないでしょう。
しかしそこに現実とフィクションの隙間があり、「話」はその隙間で息が出来るのだろうと思います。
スーパーマンの跳梁跋扈も大いに結構。しかし、その隙間があるがゆえにヘタレも根性をキメる事が出来るのだと思います。
だったら、何でも出来る凄い人より、何一つ決められないヘタレが何かを決める事のほうがドラマがあって面白いと思うのです。


余談ですが、この作品は確か書き出してから書き終りまで半日程度で済んでしまった記憶があります。
やっぱ音楽ってすげえなあと思いつつ、今日の超蛇足を閉めたいと思います。
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2009.03.11 Wed l 超蛇足 l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

No title
ちょw前半と後半の差www

 夢のバトン好きです。アイドルの成長譚もPの成功譚もゲームで見ることができますが、それらに影響を受ける人々の話は二次作品でなきゃ読めませんね。現実世界ではアイドルでもPでもない『僕』が「よし、やるぞ」と思えたこの話が大好きです。
 現状容認型の人間はよく言えば人生を泳ぐのがうまいのですが、悪く言うと自分を少しずつちぎり捨ててそのつど現実のカタに合うように身を縮めているということでもあります。阿久も生きるためにカタに身を合わせていて、クライマックスでは(真反対に成長して)筆名を『悪徳』にするんじゃないかなと思ったくらいw、本人の書きたいものと違うものを書く記者になっていました。
 そんな人間に、もともとの自分の姿かたちを思い出させる『アイドルとP』っていう仕事は、やはりすごいと思いますね。
 で、↑こんな先入観で読んでたせいでラストで裏切られたカタルシスも最高に気持ちよかったんです。
 ごちそうさまでした。
2009.03.11 Wed l レシ. URL l 編集
Re: No title
>レシさん

必殺コメント返し!
お久しぶりです。まさかレシのアニキからコメント貰えるとは思わなんだ…。
実はこの話を書いた後、「さあて就活どうすんべ」とか考えていたのは内緒。
実はというかもう何をいまさらという感じではあるんですが、阿久の先輩というのは悪徳記者のことです。
で、上で書いた「悪徳記者VS敏腕記者」というのが悪徳VS善永ですね。
ちょっとこっぱずかしいのですが、「夢のバトン」というタイトル通り阿久は春香から「バトン」を受け取ったという風に書いたつもりなのですが、やはりこの辺の描写がなかなかうまくいかない…。
>現状容認型の人間は~の辺りはやっぱり考えさせられます。
というのも私もリアルでもうすぐ社会に出ていくので、どうやっても型にはまらなければならないんですよね。このあたりは個人的にはもう諦めているっていうか望むところだって言うか、という感じなのですが、まあSSくらいいいじゃん! と思っているのも内緒。
まだまだ精進が足りませんので、また何かコメントください(という本音!)。


前半と後半のテンションの違いは仕様です。ってか伊織難しいよ! 伊織!!
2009.03.11 Wed l phalanx456. URL l 編集

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